「NISA」最大のメリット
2014年1月から、個人投資家のための少額投資非課税制度「NISA(一般NISA)」が始まり、2016年4月には「ジュニアNISA」、2018年1月には「つみたてNISA」が始まりました。あなたはされていらっしゃるでしょうか。
さてこのNISA、いったい何が一番お得なのでしょうか? 当たり前ですが"これ"しかありません。
「投資に対する利益が非課税になる」
「運用益の非課税」をあまり重視されている人は少ないのかもしれないと思い、改めて筆をとるしだいです。なぜなら通常は運用益に「所得税15%・住民税5%・復興特別所得税(0,315%)」の合わせて「20,315%」の税金が取られるからです。
税率をざっくり「約20%」として考えてみましょう。
あなたが「つみたてNISA」を最長の20年間、まるまる行ったとします。掛け金の上限は年間40万円ですが、ここでは毎月3万円を20年間掛けたとします。そして平均リターンを3%として、複利で計算します。
毎月3万円×12ヵ月×20年間×複利3%=約985万円
それに対して元本は?
毎月3万円×12ヵ月×20年間=720万円
運用益は?
約985万円-720万円=約265万円
約265万円の運用益です。
「つみたてNISA」でなければ税金はいくら取られるでしょうか?
約265万円×約20%=約53万円
約53万円も税金で取られます。
同じ積立投資でも、一方の利益は212万円(265万円-53万円)、一方の利益は265万円です。この間、後者は何もしていません。ただ後者の口座がNISA口座だっただけです。
リターンが多くなればなるほど、取られる税金は多くなります。とても当たり前の話ですが、実際に手元に換金するときに、税金を2割も取っていかれるのは仕方がないとはいえ、いい気はしません。それがNISA口座は0(ゼロ)です。
私たちは投資に置けば、儲かったとか儲からないという話に明け暮れますが、儲かって換金する際の税率までも含めた、トータル的なプラスの最大化を考えなければいけません。わかりやすい具体例を最後にお載せします。
<一般口座もしくは特定口座>
運用益:50万円
換金時:約40万円(50万円×約80%)
<NISA口座>
運用益:40万円
換金時:40万円(税率0%)
運用益だけを見れば、前者の方が多いですが、実際の受取額は同じです。
NISA口座のデメリットとして、一般口座や特定口座との損益通算ができないことが挙げられますが、それを除けばやらない手はないというのが私の解であり、一般的に言われる解です。
このNISA口座よりも、もっと私たちに恩恵をもたらしてくれるのが、2017年1月から始まった個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))です。運用益に税金が取られないことに加え、毎年の掛金の全額が所得控除に適用できます。
iDeCoは原則 途中解約ができない「老後のための資産形成」であるのに対し、NISAはその限りではなく自由に途中解約ができます。
なにをもってしても、(株価や基準価額が)上がった下がっただけの世界ではなく、コストと言われる「所得税・住民税の税率」に関しても、気を配った投資を継続していきたいものです。
あなたはいかがお感じになりますか?
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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